ドライブシャフト1.jpg

「サーキット走行後、車体から振動が出るようになった。」との連絡があり、

S2000が入庫されました。

早速試乗チェックを行い、症状を確認したところ、時速50km/h以上でアクセルONの時だけ、クルマ全体が震えるような大きな振動が感じられました。

リフト上では症状はほとんど出ず、アクセルONの時だけ振動が発生することから、まずドライブシャフトをチェックすることになりました。

ドラシャ右2.jpgドラシャ右3.jpgドラシャ右4.jpg

写真は右ドライブシャフトのインボードをシャフトから分解し、きれいに洗浄したところです。

写真左のように本来3個のローラーベアリングがケースの中でスライドしながら真円を保ち回転しなくてはならないのですが、写真中央の緑丸部分が削れて凹みスライドできない状態でした。

この大きく凹みが出来ている側はアクセルONの時に負荷が掛かる部分。

それに対し写真右の赤丸部分はアクセルOFFで負荷が掛かる部分です。こちらには凹みも無くきれいな状態であるのがわかります。

アクセルONの時だけ振動が発生したのは、駆動が掛かった時にローラーベアリングのスライドがこの凹みで引っかかり真円に回転が出来なかったためですね。

SPOONドライブシャフト.jpg

あいにくこのインボードは再使用することは出来ませんでしたが、SPOONドライブシャフトセットに交換し、振動も無くスムーズな駆動が復活しました。

アクセルONの時に振動が発生したら、ドライブシャフトが要注意ですね!

ちなみに、このSPOONドライブシャフトの加工は実際にレースカーにも施されている技術で、各車種ごとに設定があります。

詳しくはこちらをご覧下さい!

Posted by 原

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