今回は前回ブログに引き続き、インテグラR DC5のフルリフレッシュレポートの続編です。
車体から降ろされたエンジン、ミッションASSY、補機付きだと重量は約150㎏、慎重に移動させます。
降ろしたトランスミッションのクラッチハウジング内側を点検、
さすがに摩耗粉による汚れは有りますが内部からのオイル漏れ等は無く、
コンデションとしては問題はありません。
大体10万kmを超えるとこんな感じが普通ですね。
降ろしたエンジンは1Fのエンジン室に運ばれ、インマニ、スロットルなどの補機類を外します。
こちらはインマニ内部の状態です。
走行16万kmということもあり、ブローバイの量がちょっと多いですね。
シリンダーブロックやピストンリングの磨耗が考えられます。
インマニ本体からインジェクターやセンサーなどを外し、ヘッドのポートとの段差をリューターで加工し、
オイルストーンで面出しをしておきます。
その後はこちらの高温洗浄機でブラシの届かない奥の方までキレイにしますよ。
ホース類やOリングなどのラバー系はすべて新品に交換しNewエンジンに組み付けていきます。
こちらはベルトテンショナー、本体からゴロゴロ異音が発生していましたので新品に交換です。
テンショナープーリーの表面を拡大すると赤→部は摩耗して段差が出来ちゃってます(涙)
摺動面も荒れてガサガサ、ここに新品ベルトを付けたらあっという間に痛んじゃいますもんね~。
補機類の移植が完成したNewエンジン、「電装系のトラブルは避けたい!」とオーナーさんのご希望で、
今回はセルモーターや、オルタネター、エンジンハーネスまで新品に交換しました。
エンジンがお留守の間にエンジンルームの仕上げです!
外せる物は極力外して細かい部分も念入りにお掃除、そして防錆です。
NewエンジンにこちらもオーバーホールしたミッションASSYを連結です。
う~んっ、K型のミッションは重いよ~って、頑張ってます(笑)
前回ブログの逆の手順でエンジン、ミッションASSYで車体に搭載します。
忘れがちなのがエアクリーナーBOXの内側、よ~く観ると細かい砂埃で汚れてますからね、、
エアクリーナーがあるとはいえNewエンジンに塵ひとつ吸わせたくないですからね! キッチリお掃除しましょう。
続いてこちらはサスペンションの分解です。
ゴロゴロと低級なと異音を奏でていたフロントハブ、単体にして触るとガタも確認出来ますね。
ハブさん任務完了~、お疲れ様でした~。
取り外したリアサスペンション廻り一式です。
オーナー様のご意向で全て新品に交換したリアサス周辺の大量の部品群です。
その他、ダンパーも後期型の新品ASSYに交換しました。
メカが持っているのはグリスガン、中身はもちろんリジカラグリスですよ~(広告)
ボルトに塗布することで、防錆効果とサスアームの可動性がよくなるんです。
10年後に、塗っといて良かった~ってなりますよ(笑)
リジカラグリス100g
アームを装着したら必ずアームにジャッキをかけて1G状態での締め付けです。
そうしないと最初から新品ブッシュが捻じれて装着されることになり折角の新品ブッシュが泣いちゃいますよ~。
キャリパーはスプーンモノブロックキャリパーに交換、モノブロック(一体構造)による剛性アップに加え、
バネ下重量も低減されブレーキングの醍醐味を味わうことが出来ます。
MONOCOQUE CALIPER SET
こちらは踏んだ瞬間、おぉ~っ!とその剛性感に感動! 只今人気のB PEDAL BOX です。
1.2mmの超硬ハイテン材でBOX化することでペダル剛性を改善、
サーキット走行だけでなく街乗りにおいてもブレーキングの剛性は安心感が違いますからね。
踏めば思わず笑顔になっちゃうペダルですよ~(笑)
B PEDAL BOX
アライメントを調整して、、作業もいよいよ最終段階です。
オーナー様、もう少しですよ~って、担当メカも作業後の変化が楽しみなんです!
空気の澄んだ早朝の試乗シーン、微妙な音や振動に注意し、クルマと対話しながら各部の状態を確認します。
ブレーキにも徐々にアタリが出てきて、カッチリ嬉しい踏み心地になって来ましたよ~!
16万km走行のインテグラR DC5が、新車以上のパフォーマンスを発揮し、蘇りました!
これで安心して10年先まで楽しめますね!!
今回のリフレッシュに掛かった費用は部品代¥1,929,498、工賃¥311,700、合計¥2,241,198でした。
ご用命いただき、ありがとうございました。
Posted by 吉澤