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今日は仙台からCL7のお客様が来店です。
「最近高回転でずべてのギヤが入りにくい。
以前に比べてステアリングの反応にタイムラグがあるので
調べて欲しい」との事でした。

早速いつものように試乗チェックしてみると・・・
やはり7500rpm以上でシフトチェンジをするとギヤが入りにくく、
はじかれてしまいました。
そしてクラッチは重く、つながりがすべり気味で、
ストロークがかなり少なくなっていました。
ステアリングの反応は、確かに切り始めの無反応な
領域が多く、ワンテンポおいて向きが変わる感触。

その原因として考えられるのは、

まず高回転でギヤのはいりが悪いのは、
クラッチが磨耗したためにストロークが少なくなり
そのためにクラッチが切りきれていなかったためではないか?
との判断でクラッチをまずチェックすることに。

ステアリングに関しては
?タイロッドエンドのがた
?フロントロアアームブッシュの破断、劣化
?ステアリングギヤボックスブッシュの劣化
上記3点に絞って詳しくチェックすることにしました。

CL7クラッチ磨耗.jpg

まずはクラッチをチェック。
写真上のようにディスクは完全に磨耗していました。
やはりすべてのギヤが入りにくかったのはこれが原因ですね。

オーナーはサーキット走行もされるため、今回機械式LSDも装着です。
どの道、ミッションケースは開けるので、ギヤ、シンクロなども
すべてチェックすることに。

すると予想外の出来事が・・・

CL7カウンター1.jpg

カウンターシャフトの歯面がはがれて欠けてしまっています。
実はこのカウンタシャフト、リングギヤの破損は
DC5、EP3、CL7には良くあることなのです。
もしここで気づかなければミッションブローで不動になっていたかも・・・。

DC5後期カウンター.jpg

カウンターシャフト、リングギヤは写真上右のように
表面処理を施してあるDC5後期の新品に交換です。

そして次にステアリングのレスポンス不良ですが、

まずリフトにあげて、タイロッドエンドのがたをチェックしましたが、がたは無し。
ロアアームブッシュの状態は走行距離にしては亀裂、破断も無く良好でした。
そして最後にステアリングギヤボックスのブッシュをチェックしてみると、

CL7ステアリングリジット1.jpgCL7ステアリングリジット2.jpgステアリングリジット3.jpg

写真上左のように、STDブッシュは相当劣化しており
本来、軽圧入されているブッシュは簡単に抜けてしまうほどでした。
写真中央、右のようにSPOONリジットブッシュに交換し、これでレスポンスも良くなるのは間違いないでしょう。

最後に試乗チェックしてみると、
クラッチは作業前に比べ、はるかに軽く、スムーズ。
高回転のシフトチェンジはどのギヤでもしっとり入るようになりました。
そしてステアリングのレスポンスはふらつき感が無くなり、
自分の思い通りのラインを走れるようになりました。

これでサーキットもまた安心して走れるようになりましたね!
遠方からの御来店ありがとうございました。



翌日、下記のコメントを頂きました。ありがとうございます!!

「今回思い切ってOH出して良かったです!
まずクラッチ〜、軽っ!
軽自動車並の軽さでビックリでした‼

ミッションはスコスコびしびし
入り込むんで、嬉しくなります〜

やはりステアリングのリジットブッシュは効果覿面。
クイックでレスポンスは最高です!
高速の車線変更でも体感出来ます。
いままで相当ヘタってたのがわかります。
サーキットで早く試したいアイテムですね。

あと、
エンジンやミッションのマウントも新品なので、
いま迄のブレが無く、スムーズに回る感じが分かります。

これで、愛車とまた暫く楽しめそうで喜んでおります。」

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