今週は11万キロ走行のニューイモラオレンジパールS2000の足廻りリフレッシュをレポートします。

初期型から23年が経過しているS2000でタイプワンに入庫する個体の中では、11万キロ走行は比較的低走行です。

お客様から「乗り味が悪くなってきた」との訴えで、サスブッシュのリフレッシュで相談を進めていましたが、錆が酷く今回はブッシュの打ち換えでは無く新品アームを使用してのリフレッシュに決定しました。

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2000年~2007年頃まで良くスキーへ行っていたそうです。一見すると防錆塗装も施工済みで、程度は良く見えますが…

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各部錆で悲惨な状況です。
幸い前後サブフレーム共に締結ボルトの固着は無く、サブフレームアッセンブリーで車体から切り離す事ができました。

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フロントサブフレームは、ボルトとブッシュが錆で固着して一体化、ボルトナットも錆で原型を留めていません。何とかギヤボックスが外れましたが、アーム類はそのまま処分です。

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リアサブフレームもアッセンブリーで車体から外しました。

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フロント側よりも錆ひどく、溶接部から錆が広がっているのが分かりますね。
この状態まで進行してしまうと、錆を落として防錆塗装を塗布するよりも、サブフレームを新品交換してしまった方が、この先も長く乗る為には安心です。

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サブフレームが外れてドンガラな車体側も錆を丁寧に落として、防錆処理を施します。

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赤〇部はリアサブフレームの締結箇所で、リジカラを挟み込む場所でもあります。防錆塗装とリジカラグリスで錆を寄せ付けません!

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サブフレームへアーム、ナックル、デフ、ドライブシャフトと仮組みを行います。

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錆処理を施した車体側へサブフレームを組み付けて1G状態で各ボルトにトルクを掛けていきます。

今回はマウント一式、ドライブシャフトとプロペラシャフトも同時交換しました。

試乗確認とアライメント調整を行い、全ての工程が終了です。

お客様から頂いた納車後のインプレです。

今回はありがとうございました。乗ってすぐに気付くのは、アイドリング時のシフトノブの揺れが無くなった。加速やコーナリングもスムーズになった気がします。走行時の音も小さくなった様に思います。
振動、乗り心地、剛性感とも、一気に向上しました。「そういえば、S2000って、こんな感じだったっけ」というのを思い出した感じです。リフレッシュ、お願いして良かったです。

と嬉しいお言葉を頂きました。

1週間のお預かりで総額¥1,301,740-(税込)です。

ありがとうございました。