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今日はACURA NA1のお客様のご来店です。

特にミッションの入りが気になるという訳ではないのですが、走行11万キロを超え、クラッチ交換をする際にミッションを降ろすので、折角ならという事で、ミッションオーバーホールをする事になりました。


ACURA仕様は国内仕様とは2、3、4速のギア比が異なり、少しギア比が高いので高速巡航タイプとなります。

お客様はサーキット走行はせず、ストリートでの使用がメインで高速も良く使用する為、余裕のクルージングが出来るACURA仕様のギア比はそのままでいくことになりました。


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早速ミッションを降ろし各部をチェックすると、クラッチカバー、ディスクはさほどひどい状態ではなく、まだ使用可能なレベルでしたが、レリーズベアリングはグリスが切れ、手で回すと、ゴロゴロと少し引っ掛かる様な感触です。また、画像中央はレリーズフォークの新旧比較ですが、左側の新品に比べ外した旧いフォークは囲い部分を見ると、かなり磨耗し平らになってしまっています。

細かい所ですが、新品は少し湾曲しているのですが、ここが磨耗して平らになってしまうと、クラッチペダルを踏んだ時の微妙なフィーリングに影響します。

今回はお客様の希望で純正クラッチカバーに対応の社外フライホイルに交換し、カバー、ディスクは純正のセットで交換することになりました。


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次は降ろしたミッションの中身ですが、こちらは想像していたよりも磨耗がひどく、画像はメインの4速ですが、矢印部のシンクロが噛み合う部分がかなり潰れてしまっています。

ギアの歯面に打跡や欠けがあると、異音の原因になりますので歯面の状態も大切ですが、直接ギアの入りに影響するのはここの部分です。

ですので、ギア側が潰れてしまっているということは、相手側のシンクロも画像の様に潰れてしまっています。

よくシンクロを変えれば大丈夫と言う話を聞きますが、余程のことが無い限り、ギアとシンクロはセットでの交換をお勧めします!


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続いて、バラしたパーツを入念に洗浄した後、メイン、カウンターシャフト、シフトフォーク、各ギア等を目視にてチェックします。

ただ、目視では見えない傷やクラックを見逃さない為に、画像の様に染色浸透探傷剤(赤色)という、読んで字の如くの、パーツにクラックがあるとそこに染み込み、現像液(白色)塗布後に赤色の浸透剤が染み出てくる、通称レッドチェックも行ないます。


オイルポンプ.JPGミッションOH3.jpgRIMG03081.jpg


NSXのミッションにはトロコイド式のオイルポンプがあり、画像左の囲み部分はその駆動の為のギアです。多くのミッションがギア自体の回転で、ミッションオイルを各部に回す方式ですが、NSXはこのポンプにより強制潤滑する仕組みです。さすがにパワーのあるNSXならではの仕組みですね!

外したポンプにも傷が入ってしまっていたので、新品に交換しました。


今回は、ギア、シンクロ共に全て新品に交換したので、メインシャフト、カウンターシャフトに組み込んだ後に各ギア間、メインスラスト方向クリアランスをすべて再調整してケースに組み込み、オーバーホール完了です!


早速、試乗をしてみると、オーバーホール前に比べ、ギアが入る瞬間のしっかり感が蘇り、新品ギア、シンクロの多少の渋さはあるもののシフトチェンジはスムーズです!

しばらく走ると新品の渋さは無くなりますので、これからも高速クルージングを楽しんで下さいね!


今回掛かった費用は、


純正部品一式           ¥263,959

工賃(T/M脱着、クラッチ交換)   ¥88,200

工賃(T/M オーバーホール)    ¥75,600


合計               ¥427,759


作業のご依頼有難うございました。


Posted by 吉澤